医療業の民営事業所数は増加傾向に
今年6月末に、総務省統計局より平成26年経済センサス基礎調査の速報(※)が発表されました。ここでは過去の経済センサスの調査結果も合わせて、医療業の業種別に全国の民営事業所数の推移をみていきます。
医療業全体では2回連続の増加に
平成26年の医療業の民営事業所数は、24年から6.6%増加し、全体で25万事業所を突破しました。業種別にみると、病院は24年にいったん減少に転じたものの、26年には8,466事業所になりました。一般診療所は24年、26年と増加を続け、84,491事業所になりました。
歯科診療所は病院と同様に、24年にいったん減少したものの26年は増加に転じ、66,545事業所になりました。療術業は24年、26年と増加を続け、82,060事業所となりました。
増減率では看護業が62%の増加に
次に24年から26年の増減率をみると、看護業(看護師業、派出看護師業、訪問看護ステーションなど)が62.1%の増加となりました。その他の業種もほとんど増加していますが、その割合は5~10%程度で、看護業の突出ぶりが目立ちます。
一方、26年に減少したのは助産所と歯科技工所の2業種のみとなりました。助産所は少子化の影響があるものと思われます。歯科技工所は、21年から24年にも減少しており、2回連続の減少です。少子化やむし歯患者の減少などの影響が考えられます。
医療,福祉全体も民営事業所数は増加を続けています。ただし、医療,福祉全体に占める医療業の割合は21年には約70%でしたが、24年は66%、26年には60%程度と低くなっています。福祉・介護関連事業所の増加が目立ってきたためですが、次回の調査結果ではどのようになっているでしょうか。
※総務省統計局「平成26年経済センサス‐基礎調査調査の結果」
一部地域と業種を除くすべての産業分野の事業所を対象に、平成26年に行われた調査です。
詳細は、次のURLのページからご確認ください。
http://www.stat.go.jp/data/e-census/2014/kekka.htm