終了間際での応対
事例で学ぶ4コマ劇場 今月の接遇ワンポイント情報
ワンポイントアドバイス
私が病医院へ夜遅くに伺いますと、次のような場面によく出会います。
・ある医院では夕方から夜にかけて待合が混雑するので、簡易用のイスを出します。閉院間際で患者様が少なくなると職員がイスを片付けるのですが、手際よく大きな音を立てて、片付けます。
・ある医院では、患者様がまだ院内にいましたが、お掃除を始めました。大きく手を動かして一生懸命にソファの水拭きをし、本棚の本を“トントンッ”と大きな音を立てて整頓しています。
・ある医院では、最後の患者様が出口から出て行かれると同時に、院内のカーテンやブラインドを“シャッ”と荒々しく音を立てて閉めました。
無意識の状態や、患者様に対する配慮の気持ちよりも【早く終わりたい/早く帰りたい】といった気持ちが優先すると、自ずと態度になってあらわれます。
今回の事例も、同様です。最後の患者様が出入口のドアを閉めた途端、鍵をかけ、その後すぐに出入口の明かりを消しています。
仕事中は手際が良いと感じる行動も、閉院間際では患者様を不愉快な気分にさせたり、ソワソワさせてしまうことにつながります。思っていることは、言葉に出さなくても空気となって相手へ伝わるのです。
・「失礼します」と言葉を添える
・大きな動きをしない
・なるべく音を立てないようにする
・最後の患者様が帰られた直後に消灯しない
など、配慮を形に示すことが求められます。