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国民は日本の医療に何を望んでいるのか

日本医師会が調査して公表した、日本の医療に関する意識調査結果()によれば、回答者の約8割が日本の医療機関は安全だと思うと回答しています。それでは国民の医療ニーズは、どこにあるのでしょうか。結果に注目します。

満足な一方、不満も

同調査によると、受けた医療への満足度は89.6%と高水準で、日本の医療全般についても69.5%の満足度を得ています。
一方で、受けた医療に対する不満の所在に注目すると、「待ち時間」「医師の説明」「治療費」の3項目が上位に挙げられました。
医療への満足度と不満理由の相関関係を見ると、「待ち時間」への不満は医療満足度にさほど影響を与えていません。一方で「医師の説明」への不満は、満足度にも強い影響を与えていることが分かりました。

長期入院と救急医療が重要課題

国民が考える「医療の重要課題」としては、「高齢者などが長期入院するための入院施設や介護老人保健施設の整備」56.4%、「夜間や休日の診療や救急医療体制の整備」49.6%の2項目が突出した結果となりました。

治療方針決定の自己関与は8割弱

比較的重い病気の治療方針の決定について、「複数の治療方法の説明を聞いた上で医師と相談しながら自身が決める」が52.5%、「複数の治療方法の説明を聞いた上で、医師が決めたことに自身が同意する」が25.5%となり、これらを合わせると78.0%が治療方針に関して自己関与を希望していることが分かります。

この意識は60歳未満の世代では8割を大きく上回り、最も少ない70歳以上においても61.0%(36.7%+24.3%)と6割を超えています。同調査では上記の他、かかりつけ医に関する意識調査等も行われています。

「第5回 日本の医療に関する意識調査」

日本医師会が2014年8月に実施、2015年1月に公表した調査。20歳以上の国民を対象とし、個別面接聴取法で1,122件、WEBモニター調査で5,667件の有効回答データを分析。
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20150128_2.pdf

認知症が疑われる高齢運転者、医師の診断が義務化へ

高齢運転者の認知機能低下による交通事故が急増しています。1月に警察庁が提出した「道路交通法」改正案では、認知機能低下の恐れありと判断された高齢運転者について、交通違反の状況に関わらず、専門医による診断を命ずることが盛り込まれました。

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