質と効率
事例で学ぶ4コマ劇場 今月の接遇ワンポイント情報
ワンポイントアドバイス
この医院のマニュアルでは、問診票は受付へ出すようになっているのでしょう。今回アイさんは、マニュアルどおり依頼をしているようです。しかし、このやり取りに気づいたサエコさんが、待合のイスまで問診票を取りに出向きます。そして、体温計を渡し、また取りに来ることを告げていました。
患者様は小さなお子さんで、付き添いであるお母さんにすがるようにくっついています。これではお母さんが問診票を受付へ出すのは、一苦労でしょう。そういう状況に気づき応対したのが、サエコさんです。
相手の気配をしっかり感じ取り、相手の立場に立って何ができるのかを考え、応対することが接遇です。決して、サエコさんのように待合のイスまで行かなければならないわけではありません。しかしあるべき姿(理想の応対)に、医院の応対を近づけて行くことが求められるのです。そのあるべき姿の違いによって、各医院での応対のカタチも異なってくるのでしょう。
現場にいますと、医療機関においても接遇に対する格差が益々大きくなっていると感じます。危険なのは、“そこまでする必要はない”と決めつけてしまうことではないでしょうか?
忙しい中で、いかに【質と効率(接遇と業務)】を最大限まで引き上げる努力ができるか?また今後、こういった考えを取り入れることができるか否かが、選ばれる病医院になる大きなカギであると考えます。
比べられているのは、近くの医院・病院だけではなく、さっき行ったお店、先日の旅行先など、様々な業種の様々な応対です。接遇はサービス業だから必要なのではなく、人として生きて行く上で必要な対人関係能力である、と捉えることができれば、自分磨きができるのではないでしょうか。