診療報酬改定と消費税増税の影響は?
平成26年の医療機関を取り巻く大きな変化として、診療報酬改定と消費税率8%への引上げは外せません。実際の影響度はどうだったのか。独立行政法人福祉医療機構が26年10月に行った調査結果(※)に注目します。
収入減は46.3% 原因は患者数の減少
平成26年4月~9月の収入について、全体の46.3%が「若干の収入減」もしくは「大幅な収入減」と回答しました。
収入減となった理由として「診療報酬改定」を挙げたのはこのうち14.8%で、大半である74.2%が「患者数の減少」を第一の理由として挙げています。
支出増は4分の3消費税増税の影響大
平成26年4月~9月の支出については、全体の75.2%が「大幅な費用増」もしくは「若干の費用増」と回答しています。
理由として「診療報酬改定」を挙げたのはこのうち3.6%に留まり、60.9%が「消費税増税による影響」と回答しました。
利益減は、半数を超える
平成26年4月~9月の半年間の利益については、全体の53.2%が「若干の利益減」もしくは「大幅な利益減」と回答しました。
また、全体のちょうど半数が、平成26年10月以降の利益について「減少」を見込んでいます。
消費税増税や平成26年度診療報酬改定に対して実際に講じた対策としては、「医薬品・医療材料費削減」が最も多く、次いで「収入増に対する対策」「委託費削減」「人件費削減」が挙げられていました。
※第2回「平成26年度診療報酬改定等の影響に関するアンケート」
独立行政法人福祉医療機構(http://hp.wam.go.jp/)が診療報酬改定、消費税増税から半年経過した26年10月にWEB上で実施。218施設(171法人)が回答。26年5月に続き2度目の調査。
医療従事者、3割以上にノロウイルス感染経験あり
森永乳業の「医療従事者100人に聞いたノロウイルスに関する実態調査」によると、ノロウイルスと思われる感染性胃腸炎に感染したことがある人は37.0%で、そのうち二次感染と疑われる人は59.5%ありました。
また、家庭での対策を“している”と回答したのは全体の42.0%で、対策として「毎日の石鹸を使った手洗い」が最も多く、その他「バランスの取れた食事」「食品の十分な加熱」「十分な睡眠」「次亜塩素酸の常備」が挙げられています。