医療費、地域によってどれだけ違う?
人口の年齢構成、医療の供給体制、健康に対する意識、住民の生活習慣等、「医療費をどれだけ支出するか」を左右する要因は様々。地域によっても特色が出ます。今回は、「医療費地域差指数」のデータに注目したいと思います。
地域差指数って何?
厚生労働省が毎年公表する統計資料の一つに「医療費の地域差分析」(※)があります。これは、地域の一人当たりの医療費を分析したもので、平成20年度までは「医療費マップ」と呼ばれていました。
この中で、都道府県別の「地域差指数」があります。これは、「仮に当該地域の加入者の年齢構成が全国平均と同じだったとした場合の一人当たり医療費」が、「全国平均の一人当たり医療費」と比較してどの程度であるかを示しています。
※厚生労働省「医療費の地域差分析」詳しいことは、次のURL のページからご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html
ともに、入院の受診率が寄与
平成24 年度における地域差指数の結果は、次の通りです。
診療種別
市町村国民健康保険、後期高齢者医療制度ともに地域差指数上位の地域では、入院の受診率が高い
年齢階級別
市町村国民健康保険は60歳以上、後期高齢者医療制度では、75歳以上89歳以下の寄与度が大きい
疾病分類別
市町村国民健康保険では「精神及び行動の障害」、後期高齢者医療制度では「循環器系の疾患」の寄与度が大きい
厚労省、「持分なし医療法人」移行の手引書公表
持分あり医療法人の出資に関して、多額な相続税等の支払いや持分払戻し請求の回避策として創設された、「持分なし医療法人への移行」の手引書が厚労省より公表されました。