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国立がん研究センター、国内初の予測

今年7月、独立行政法人国立がん研究センターは「2014年のがん罹患数、死亡数予測」（※）を発表しました。国内では初めて当年のがん罹患数、死亡数の予測を公開するもので、実測値に比べ1～5年早い現状把握が可能となります。

2014年、罹患は88万人の予測

(1)罹患数（新たに診断されたがんの数）

がん罹患数は882,200（男性501,800、女性380,400）例と予測され、2010年の全国推計値と比べると約77,000例増加する見込みです。
部位別でみると、上位3位は、胃、肺、大腸の順で、2010年と比較して肺が大腸を抜いています。男女別では、男性は胃、肺、前立腺の順、女性は乳房、大腸、胃の順でした。

(2)死亡数

がん死亡数は367,100（男性217,600、女性149,500）人で、2012年の実測値と比べると約6,000人の増加と予測されています。 部位別では、肺が圧倒的に多く80,000人弱、 次いで胃、大腸、膵臓、肝臓の順で、2010年と比較して膵臓が肝臓を抜いて4番目となっていました。男女別では、男性は肺、胃大腸の順、 女性は大腸、肺、胃の順でした。

予測値から何が分かる？

このような予測値により、それまでに実施されたがん対策の評価・分析を早く行うことができます。国立がん研究センターはプレスリリー ス上において、今回の結果の解釈をいくつか挙げています。これによれば、罹患数・死亡数ともに増加の主要因は高齢化によるもの、と解釈 されていました。他方、高齢化の影響を除いても膵臓がんは増加傾向にある、との解釈も示されています。また、検診により罹患が増加している項目として、前立腺がん（PSA検診）が取り上げられていました。

※「2014年のがん罹患数、死亡数予測」
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターが、 インターネットサイト「がん情報サービス」上で7月10日に公開 しました。毎春その年のがんの罹患数と死亡数の予測を公開し、がん対策に寄与する予定です。詳しいことは、次のURLからご確認ください。http://ganjoho.jp/public/index.html

25年度の予防接種事故、約7割が接種間隔ミス

厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会における「平成25年度予防接種事故報告」によると、25年4月1日から翌年3月31日までに発生した予防接種事故は4,596件、うち69％にあたる3,170件は接種間隔ミスであることが分かりました。次いで、ワクチンの種類誤り、対象者誤認、接種量誤り、期限切れワクチン使用の順となっています。