患者が考える後発医薬品を使用する上で重要なこと
ジェネリック医薬品と呼ばれる後発医薬品は、新薬に比べて価格が安いことから、利用が進展すれば医療費の軽減にも役立ちます。しかし厚生労働省によると、「日本では後発医薬品の数量シェアは22.8%(平成23年9月の薬価調査に基づく集計値)であり、欧米諸国と比較して普及が進んでいない」ということです。ここでは医薬品を使う側である患者が、後発医薬品を使う上で重要だと考えていることをみていきます。
患者にとって重要なことは?
昨年11月13日に行われた厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会の資料として、「後発医薬品の使用状況調査結果概要(速報)(案)」(※)が公表されました。この資料から患者が後発医薬品を使う上で重要なことについて年代別にまとめると、下表のようになります。
回答者全体では、「効果があること」という回答が最も多くなりました。次いで「副作用の不安が少ないこと」、「窓口で支払う薬代が安くなること」が50%を超えています。なお、「効果があること」という回答は、すべての年代で最も回答割合が高くなりました。
また、この調査では後発医薬品を使う上で最も重要なことを聞いています。その結果をみると、「効果があること」がすべての年代で最も重要なことになりました。
この結果をみる限り、患者にとって後発医薬品に求めるものは、安価であることよりも、効果があることが最も重要だといえます。医師から後発医薬品の効果や副作用に関する説明をすることにより、患者の不安軽減につながり、後発医薬品の利用が進む可能性が高まることも考えられます。
※平成25年8月から9月にかけて行われた、保険薬局や病院、診療所、医師、患者を対象にした調査です。患者への調査は、調査対象の保険薬局に来局した人を対象にしています。有効回答数は1,003となっています。詳細は次のURLのページからご確認ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000029151.html