看護関係職求職者の希望条件
人材採用が上手くいかない要因のひとつに就業に当たっての希望条件があります。
ここでは2013年10月に厚生労働省が発表した資料(※)から、看護関連有資格者でハローワークを通じて看護関連職種への就職が決まった人と未就職者の希望条件に関するデータを紹介します。
就職者と未就職者の違いは
上記資料から週休二日制の希望、休日の曜日指定、就業時間の指定について希望割合をまとめると、以下のようになります。
週休二日制の希望割合は、フルタイム、パートタイム共に毎週を希望する割合が最も高くなりました。またどちらも未就職者の方が高くなっています。
休日の曜日指定割合ではフルタイムの就職者は曜日不問とする人の割合が高く、未就職者では不問と指定の割合が同じになっています。
ちなみに希望する休日の割合は、日曜日、祝日、土曜日の順に高く、土曜日については、就職者に比べ未就職者の方が希望する割合が高くなっています。就業時間の指定ではフルタイム、パートタイム共に時間指定をする人の割合が高くなっています。さらに未就職者の方が時間指定をする割合が高いことがわかります。
特にパートタイムでは就職者・未就職者共に曜日を指定する人の割合が約90%になりました。
時には歩み寄りも
パートタイム希望の人は限られた時間の中での就業を希望していることから、就職者、未就職者共に休日や就業時間に関する希望をする割合が高くなりました。
一方、フルタイムを希望する人では、未就職者の方が毎週週休二日制を希望する割合が高く、就業時間を指定する割合も高くなっていることが読み取れます。
採用活動を行う医療機関の中には、条件面での折り合いがつかず、人材を採用できないケースは少なくないと思われます。
こうしたことを減らすためにも、今回紹介したような希望条件を把握し、歩み寄りが必要な際はできる限り対応するという姿勢も大切でしょう。
※厚生労働省 労働市場分析レポート 第22号平成25年10月29日
「看護、介護、保育関係職種への就職を希望する有資格者の求職状況」
厚生労働省が不定期で発表している労働市場に関する分析レポートです。
ここでの看護分野の職種は保健師、助産師、看護師であり、保有資格は保健師、助産師、看護師、准看護師です。
詳細は厚生労働省の次のURL から確認できます。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/roudou_report/index.html